ビザの不正利用不正就労強化取り締まり!SNS発信は大丈夫?リンギットを稼いでいないなら問題ない?

2025年以降、マレーシア政府は 「Social Visit Pass(一般的な観光・訪問ビザ)」を利用して、実際には働いている外国人が増えている ことを問題視し、取り締まりを強化しています。
政府の発表によると、2025年から2026年初めまでの間に、約54,791件ものビザの不正利用が確認された とのことです。

この数字には、本来は観光や家族・親族訪問などを目的として入国したにもかかわらず、実際には就労、またはそれに近い活動を行っていたケースが多く含まれています。
こうした状況を受け、アンワル・イブラヒム首相(Anwar Ibrahim)は「不正就労に対しては厳しい対応が必要だ」 と強調し、内務省に対して取り締まりと執行の強化を指示しました。

 なぜ政府は厳しくするのか?

マレーシア政府が不正就労を厳しく取り締まる理由は主に次の通りです:

✔ 労働市場とルールの保護

本来のビザ制度では、 正式な就労ビザ(Employment Pass)や関連許可が必要 です。観光ビザで働くことは労働法・移民法違反となります。

✔ 不正就労が増えると他の社会問題につながる恐れ

不正就労が増えると、さまざまな社会問題につながる恐れがあります。
観光ビザなど本来は就労が認められていない形で働く人が増えると、正規の手続きを踏んで働いている人との間で賃金のバランスが崩れたり、雇用の機会が圧迫されたりする可能性があります。

また、不正就労の場合は税金や社会保険料が適切に納められていないケースも多く、国の税制や社会保障制度に負担がかかる ことも政府にとって大きな懸念材料です。
こうした状況が続くと、労働環境の悪化や制度そのものへの不信感につながる恐れもあり、マレーシア政府が取り締まりを強化している背景には、こうした社会全体への影響を防ぎたいという狙いがあります。

なぜ今、急に厳しくなったのか?

背景には、コロナ後の経済回復に伴い外国人の出入りが一気に増えたこと、そしてリモートワークや副業など、「働いているのか・いないのか分かりにくい働き方」が増えたことがあると言われています。
その結果、観光ビザや短期滞在ビザのまま、実質的に仕事をしているケースが増え、政府としても見過ごせなくなった、という流れです。

母子留学や帯同ビザの場合でも、
「少しだけなら大丈夫」「報酬が少ないから問題ない」と思われがちな活動が、制度上は就労とみなされる可能性がある こともあります。
今回の取り締まり強化は、そうした曖昧な状態を整理し、ビザ制度を本来の形に戻そうとしている動きとも言えそうです。

そのため、これからは
・自分のビザで「できること/できないこと」を改めて確認する
・仕事や活動をする場合は、事前にビザの種類をしっかり確認する

SNS発信は大丈夫?リンギットを稼いでいないなら問題ない?

よく聞くのが、
「SNSで発信しているだけだし、マレーシアのリンギットを稼いでいるわけじゃないから大丈夫ですよね?」
という声です。

たしかに、マレーシア国内の企業から報酬を受け取っていない、リンギットで収入を得ていない という点は、判断材料のひとつになります。
実際、多くの在住者や母子留学の方が、日常の記録や情報発信としてSNSを使っており、それ自体がすぐに問題になるケースは少ないのが現状です。

ただし、マレーシアの移民制度においては、通貨の種類よりも「就労にあたる活動かどうか」 が重視されます。
たとえば、収入が日本円やドルであっても、
・広告収入が継続的に発生している
・企業案件やPR投稿を定期的に行っている
・「仕事」として明確に活動している
こうした場合は、「マレーシアに滞在しながら収入を得ている」と判断される可能性がゼロではありません。

つまり、
「リンギットを稼いでいない=完全に安心」とは必ずしも言い切れない
というのが、今回の取り締まり強化の流れから見えてくるポイントです。

一方で、
・個人の体験談や日常の発信
・収益化を目的としない投稿
・不定期で趣味の延長として行っているSNS利用
こうしたケースについては、現時点では過度に心配する必要はないと考えられます。

今回の政府の動きは、SNSを禁止したり、在住外国人の発信を止めることが目的ではなく、「就労ビザが必要な活動」と「私的な発信・生活の一部」を区別しようとするため

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