コロナのロックダウンと息子のチック症
① 突然の異変
コロナのロックダウンが始まった頃、我が家の生活は一変しました。それまで明るかった家庭の雰囲気が、一気に沈んでいったのです。特に息子の様子が気になり始めたのは、ある日突然、首を振る動作が止まらなくなったことでした。最初は「疲れているのかな?」と思いましたが、朝から晩まで続くその動作を見て、ただの一時的な癖ではないと確信しました。
それからというもの、息子の状態はどんどん悪化していきました。首を振る動作が激しくなり、次第に肩や首の痛みを訴えるようになった のです。何もしていなくても疲労感が抜けず、食欲も減退。笑顔がどんどん消え、まるで心を閉ざしてしまったかのように無表情な時間が増えていきました。以前は楽しそうに話していたことにも興味を示さなくなり、私たちが話しかけても反応が薄くなっていったのです。
毎日続く息子のつらそうな姿を見て、私はいてもたってもいられなくなり、原因を知りたくて必死にインターネットで調べました。そこで初めて、「チック症」という言葉にたどり着いたのです。
② 診断への長い道のり
すぐにインターネットで調べると、どうやら「チック症」と呼ばれる症状に当てはまることが分かりました。これは、本人の意思とは関係なく、まばたきや首振りなどの動作を繰り返してしまう神経系の症状の一種です。「これは専門の病院で診てもらわなければ」と思い、神経内科を予約しましたが、診察までに2週間も待たなければなりませんでした。
その間も、息子の首振りは収まるどころか、日に日に激しくなり、朝から夜眠る瞬間まで止まらなくなってしまいました。その姿を見ていると、どうにかしてあげたいのに何もできない無力感が押し寄せ、気がつけば家の中から笑顔が消えていました。
③ 「チックに効く薬はない」という現実
病院で診てもらえば治るはず――。そう信じていました。しかし、チック症について詳しく調べるうちに、「チックに効く薬はない」という現実を突きつけられました。どこかで「きっと治療法があるはず」と思っていた私は、この事実に大きなショックを受けました。
「どうすれば息子の症状がよくなるのか?」その答えを求めて、私は毎日、あらゆるブログや体験談を読み漁るようになりました。「これで治った!」という情報を見つけると、すぐに試してみました。しかし、すぐに効果が出るものはなく、「本当に治るのだろうか?」という不安だけが募っていきました。
④ 私が試した方法
どのチック症も、本人にとって大きな悩みであり、周囲の視線を気にすることで、さらに辛い思いをされていることと思います。ネット上でも、子供から大人まで多くの方々がチック症に苦しんでいる様子を目にします。
特に、首を振るチックや肩をすくめるチックなどは、身体に強い負担がかかりやすく、頭痛や肩こり、首の痛みを引き起こすこともあります。日常生活の中で無意識に続くため、疲労が蓄積しやすく、精神的にも大きなストレスになりがちです。
チック症の症状には個人差があり、環境やストレスの影響を受けやすいため、少しでも症状を和らげるための工夫が必要です。そこで、私自身が試した方法をいくつか紹介したいと思います。
「少しでも息子の症状を和らげるために」と、病院以外で試した方法:
- 漢方薬:
- ペナンには中華系マレーシア人が多く、量り売りの漢方薬店が多数。
- 店舗で症状を相談し、調合してもらった漢方を試す。*詳細については今後書いていきます
- グルテンフリーの食事法:
- 小麦製品を避け、食事の内容を改善。
- 米粉を購入しパンを自作。*詳細については今後書いていきます
- 糖質を減らす食事:
- 甘いものや炭水化物の摂取を控え、バランスの取れた食事を意識。
- 温野菜をたっぷり摂取するようにした。飽きるためどれっ新語*詳細については今後書いていきます
突然のチック症に戸惑いながらも、息子のためにできることを探し続けた日々。
「正解がない中で、何ができるのか?」を模索しながら、試行錯誤を繰り返しました。つづく